今回はマクタン島、ラプラプ市のパジョ地域にあるカマンシ部落2にて
お弁当の配布を行いました。

前回の200回では普段の子ども食堂とは違う
「離島でのパーティー形式」を
行ったので、
今週は普段行っているフィリピン セブ島での子ども食堂の視察
を兼ねて行いました。

視察の記録

お弁当の準備

前日に購入した肉や野菜はオフィスの冷蔵庫に保管し、当日の早朝にスタッフがバイクでキッチンへ運びます。

清潔に保たれたキッチンにはシェフ 2名が待機していて、8時から調理を始めました。

お弁当の準備1

お弁当は食中毒が起こらないよう配慮し粗熱が冷めてから蓋を閉めます。
プラスティックを減らす環境に配慮した紙のお弁当箱は蓋をするのが少し難しく手間がかかりますがコツを掴んでスタッフ達は素早く仕上げていきます。
木製のスポークを貼り付けて出来上がったお弁当をコンテナボックスに詰め込み、車に積んでオフィスへ寄ります。
お菓子や飲み物、当日のスタッフと共に開催地へ向かいました。

お弁当の準備2 お弁当の準備3 お弁当の準備4

開催場所の選定

「セブ島内のどこで子ども食堂を開催するか」私と現地スタッフはいつも話し合い開催地を決めています。

今回、視察を兼ねた開催にあたり
「最も貧困が厳しい地域でお弁当を配ってあげたい。墓地はどう?」と話したところ
「墓地やコロン地域はとても貧しいけど、貧困地域として有名なのでフードフィーディングは他にも行く団体がある。ぜひ海の上で暮らす人達の状況も見て、知ってほしい」との話があり、開催地を決定しました。

開催場所の選定1 開催場所の選定2

ショッピングモールやファストフード店などが立ち並ぶ大通りから入って、何も無い道をしばらく車で進むと在るこの集落は至る所にゴミが落ちていました。
家にシャワーなどは無いので、生活用水となる井戸で子ども達は水浴びや洗濯をしていましたので車から手を振ると、これからいーふらん子ども食堂のお弁当配布が行われる事に気付きニコニコ顔です。
家で洗濯を行うお母さんの為に、水がいっぱい入った重そうなバケツを井戸から家まで運ぶ中学生くらいの男の子の姿を目にしつつ開催地へ到着すると、直ぐに地域リーダーのお母さん達がやって来てお弁当の入ったコンテナボックス運びを手伝ってくれました。

開催場所の選定3 開催場所の選定4 開催場所の選定5 開催場所の選定6

お弁当の配布

子ども達はきちんと並び、照れくさそうにお弁当を受け取っていきました。
フィリピン人スタッフは無言で受け取る子どもに「Say thank you」と教えながら配布を行い、「Thank you」と言いながら受け取る子どもには「You’re welcome」とニッコリ返事を返します。

私がお弁当を手渡した子の中に、赤ちゃんを抱いた若い女の子がいました。フィリピンの貧困層では若くしてお母さんになる人もよくありますので「あなたの赤ちゃん?」と聞くと、「違うよ、妹」と返ってきたので、「あなたはいくつ?」と聞き返したところ 14 歳とのことでしたので、2 人分のお弁当を渡しました。年長の子ども達は小さい子の面倒を見てあげることが多くとても仲良しです。

お弁当の配布1 お弁当の配布2
お弁当の配布3 お弁当の配布4 お弁当の配布5

食事の様子

食事の様子1 食事の様子2 食事の様子3 食事の様子4
食事の様子5 食事の様子6 食事の様子7

海の上の暮らし

お弁当の配布が終了し、地域のリーダーが海の上の家を案内してくれました。

ベニヤ板にトタン屋根で作った家は折れてしまいそうな細い木や竹に支えられて海の上に建っています。
数百件にも及ぶこの家々は自作した簡易的な橋で陸や他の家とつながっていました。

引き潮の時間だった為、家の下には海からのゴミがたくさん溜まっていました。

海の上の暮らし1
海の上の暮らし2 海の上の暮らし3 海の上の暮らし4
海の上の暮らし5 海の上の暮らし6 海の上の暮らし7

リーダーの家には赤ちゃんがいて、話を聞くと「この子は捨てられたの。そのままにしておくと海に捨てられてしまうからうちで育てる事にしたの。お母さんはこの子を置いてどこかへ行ってしまった。」とのことでした。
広場にいた女の子たちに「姉妹?」と声をかけると、「従姉妹だよ」と答えてくれ、1人の女の子は「お母さんは病気で死んじゃったからお父さんと暮らしている」、もう 1 人の女の子は「お母さんがどこかへ行ってしまったからお父さんとお爺ちゃんと暮らしている」とのことで、その時近くで荷物を運びながら歩いているお年寄りを指差し「私のお爺ちゃん!」と教えてくれました。お爺ちゃんはプラスティックのゴミを集めてお金に換える仕事をしているとの事でした。
辛い境遇に負けず頑張って、この生活から抜け出せる大人になって欲しいと感じました。

パジョ地域の子ども達

視察の記録

フィリピン人スタッフからは「ただお弁当を配るだけじゃその時限りになってしまうので、やる気のある子を選定して学費のサポートをする方が良いんじゃない?」という話が出た事もありました。
その時私は「特定の子どもだけを支援するのではなく、全ての子ども達を分け隔てなく、美味しく栄養価の高い食事と笑顔の交流を届ける活動を続けたい。」と応えました。
今ではフィリピン人スタッフ達もこの活動の意義を理解し、進んで貧困地域を探し、子ども達に「ありがとう」という言葉を教え、お弁当配布後にコミュニケーションを取るようになっています。

今回の視察で改めて信頼できる事を確信したフィリピン人スタッフ達と協力しながら、(株)いーふらんは「いーふらん子ども食堂」を続けていきます。

渡辺美穂
いーふらん子ども食堂 責任者 渡辺 美穂
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